John Bonhamのチューニング

以前リットーミュージックのジョンボーナム(Led Zeppelin/drums)の本を読んだのですが、機材の話が多くとても面白かったです。

例えばジョンボーナムのスネアの音ってどんなだろうと想像するとき、ヘヴィメタル、ハードロックの源流となったLed Zeppelinというバンドのサウンドを考えるとかなりヘヴィな重低音を響かせていたのではと思いそうですが、それとは逆に抜けの良いハイピッチで、また力任せのイメージとは逆に鳴りを意識したストロークを計算していたようです。

本人は木胴を好んだそうですが、メイン使用のスネアは音の大きさが常に賞賛されるボンゾなのでやはり金属シェル、LUDWIGのメタルやブラスものだったそうです。タムやバスドラムも含めて全体的にハイピッチでボトム側の方が高めにチューニングしてあるそうなので、かなり抜けてくる音作りを目指していたようです。

対照的に後期のリンゴスターは低いスネアチューニングを確立していたそうで、ボンゾもリンゴも音楽のイメージとは逆のチューニングでとても面白いですね。

はてさて、70年代当時は段ボール箱のようなスネアサウンドが流行していて、これは当時チューニング方法が確立していなかった為、音作りが下手なドラマーが多く、マイキングした際に不快な倍音が入ってしうので、それを防ぐ為にスネアのボトムヘッドを外すという技が編み出されたのですが、ボンゾはそういった流行とは一線を画すサウンドメイキングをしていたようです。

実はそのボンゾ独特の音作りはギタリストのジミーペイジと共に作り上げたのだそうで、やはりバンドサウンドの中での鳴りを考えるということが大事なんですね。

ちなみそのダンボールのような音はルーツレゲエなどのサウンドで今でもよく使われます。the rootsのような枯れたヒップホップやR&Bで使っても良いでしょう。